Oncotype DxとTAILORx−治療効果予測はどこまで可能か?
2009
ホルモン受容体陽性の乳癌は予後良好で,術後の補助療法は内分泌療法のみが選択される場合が多い.ただ,中間リスク群の患者に化学療法を行うかは判断が曖昧である.近年,乳癌組織から21種類の遺伝子を解析し,再発スコアを算出して患者をリスク分類し,個別的に治療方針を決定するOncotype DXとよばれる検査が普及してきた.対象はエストロゲン受容体陽性乳癌で,タモキシフェン投与予定の患者である.大規模多施設臨床試験の検体で,再発スコアが再発率や死亡率の予測因子になること,従来のリスク分類より正確であること,高リスク群への化学療法が有効なことなどが立証されている.さらに,中間リスク群の治療方針を決定するため,TAILORxという臨床試験が進行中である.Oncotype DXで再発・転移の可能性が低い集団を特定して化学療法を回避できれば,患者の生活の質を向上させられるであろう.
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