レニン-アンジオテンシン-アルドステロン研究の進歩

2014 
レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)の阻害薬は,その強い降圧作用に加えて腎保護作用が期待されており,臨床的にも降圧を超えた抗蛋白尿効果などが報告されている.しかし,RAAS 阻害薬が実際に腎組織の障害を抑制あるいは改善することができ,これが腎機能の保持につながっているのかについては,議論が続いている.一方,腎におけるRAAS の制御機構については全容が解明されているとはいいがたく,最近になっても新しい知見があいついで報告されている.なかでも腎におけるRAAS の調節機構として,腎でのアンジオテンシノーゲンがクリティカルな因子であることが明らかになり,腎内RAAS を評価するバイオマーカーとして尿中アンジオテンシノーゲンに注目が集まっている.また,新しいカテゴリーのRAAS 阻害薬の開発も進んでおり,より強い腎保護効果を示すことが強く期待されている.
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    0
    References
    0
    Citations
    NaN
    KQI
    []