Combined superior transseptal approach を用いた僧帽弁および左房粘液腫手術

1997 
僧帽弁置換術および左房粘液腫摘出術に対し, combined superior transseptal approach (CSTA) を用いた. 僧帽弁置換術の単独初回手術は21例あり, 僧帽弁への到達法はCSTA9例, 経左房3例, 経中隔9例であった. この3者間で, 手術時間, 体外循環時間, 大動脈遮断時間, 術後24時間ドレーン排液量, 輸血量に差を認めなかった. 僧帽弁置換術と三尖弁輸縫縮術を施行した再手術例4例においても, CSTA (2例) と経中隔 (2例) で, 手術時間, 体外循環時間, 大動脈遮断時間に差を認めなかった. 術前洞調律例13例の術後心房性不整脈発現は, CSTA6例, CSTA以外7例 (経左房3例, 経中隔4例) の間に差を認めなかった. 術後抗不整脈剤の投与も両者間に差を認めなかった. CSTAは僧帽弁手術, 左房粘液腫手術に際して, 良好な視野が得られる有意義な切開法であると考える. 本法の適応は, 三尖弁疾患合併例, 狭小左房例, 再手術例, 左房粘液腫例などで, 経中隔法のみでは十分な視野が得られない場合と考える.
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