ニッケルの指示薬としての2-(2-チアゾリルアゾ)安息香酸誘導体

1979 
2-(2-チアゾリルアゾ)-5-スルホメチルアミノ安息香酸(TASMB),2-(2-チアゾリルアゾ)-5-ジメチルアミノ安息香酸(TAMB)及び2-(2-チアゾリルアゾ)-5-スルホメチルアミノフェノール(TASMP)を合成し,ニッケルのキレート滴定の指示薬としての性質を検討した.TASMB及びTAMBは,チアゾリルアゾフェノール誘導体に比べて変色速度が大きく,pH4~7でTASMBは40℃,TAMBは55℃の加熱で鋭敏な変色が得られる.TASMBは変色のコントラスト(赤紫色から黄色)及び水溶性が大きい点でも優れている.TASMPは変色速度の点では,従来のニッケルの指示薬に比べて特に優れた点は認められなかった.又,TASMB及びTAMBの酸解離定数,ニッケル及び銅錯体の生成定数を決定した(25℃,μ=0.1).TASMB:pk1=1.1,pk2=3.2,logKNiL=4.8,logKCuL=6.7,TAMB{2%(v/v)ジオキサン溶液}:pk1=1.7,pk2=3.3,logKNiL=5.5,logKCuL=7.6.
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