A Case of Multiple Carcinoid Tumors in the Ileum

2005 
回腸に多発したカルチノイドの1例を経験した. 症例は64歳の男性で, 定期検診の腹部エコー, CTで4cm大の腹腔内腫瘍を指摘された. 小腸造影で回腸に3×2cmの隆起性病変を認めたので, 小腸腫瘍の診断で手術を行った. 術中所見では, エコー, CTで指摘された腫瘤は, 小腸腫瘍ではなく, 腸間膜根部付近の5cm大の腫瘤であった. また, その付近の回腸に3cm大と2cm大の腫瘤を認め, 小腸腫瘍と, そのリンパ節転移の可能性を考慮して, 腸間膜合併の回腸部分切除を施行した. 標本上30×20mm, 15×10mm, 3×3mm 大の粘膜下腫瘍様の病変を認め, 組織学的検査では, いずれもカルチノイドであった. また, 腸間膜根部の腫瘤は, カルチノイドの転移を認める腫大リンパ節であった. 回腸カルチノイドは本邦ではまれな疾患で, 中でも多発例はわずかに4例が報告されているのみである.
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