Short-Term Increase of Nitrogen Leaching in a Tea Field after Heavy Application of Organic Fertilizer
2008
近年,茶園における施肥量の増加が懸念される。そこで,鹿児島県基準の年間窒素施用量50kg/10aに減肥した茶園を,再び有機質肥料主体で年間窒素施用量87~100kg/10aに多施用した場合における,窒素溶脱量および土壌中の窒素形態の変化を経時的に検討した。施肥基準に準じた栽培から有機質肥料多施用へ移行すると,地下60cmの暗きょ排水における硝酸態窒素濃度は,従来から有機質肥料多施用を継続していた茶園に比べて1/2以下だったのが,10ヶ月目から上昇し,移行後約11ヶ月で従来からの有機質肥料多施用並の濃度に高まった。これは減肥により溶脱窒素濃度が低下するのにかかる期間より約6ヶ月早かった。一方,移行1,2年後のうね間土壌中のタンパク質様窒素は増加したが,全窒素はあまり増加しなかった。このことは,有機質肥料多施用へ移行しても,増施分の窒素は土壌への蓄積が少なく,速やかに溶脱することを示している。以上のことから,茶園における有機質肥料の多施用は,短期間で窒素溶脱量の増大を引き起こすことが明らかになった。
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