肝門部に発生したCastleman's lymphomaの1例

1992 
肝門部に発生したCastleman's lymphomaの1例を経験した.症例は60歳, 女性.心窩部痛を主訴として来院, 超音波検査にて肝門部に腫瘤を指摘されて入院となった.入院後の腹部computed tomography検査では内部に石灰化を伴っており, 腹部magnetic resonance imaging検査ではT2強調にて高信号を示し, 腹部血管造影検査ではhyperv-ascularとなる腫瘤として描出された.肝門部に発生した腫瘍と診断し手術を施行した.開腹すると肝門部にクルミ大の腫瘍を認め, これを摘出した.摘出標本は4×3.8×2.5cmで, 割面にて一部石灰化を伴う腫瘍であった.病理組織学的には小型のリンパ濾胞の増殖がみられ, 濾胞には血管が入り込み, 中心部は血管構造からなり, 周囲に同心円状にとりまくリンパ球を認めCastleman's lymphomaと診断された.腹腔内に発生するCastleman's lymphomaは極めてまれと考えられ報告する.
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