アンケート調査とPeriodontal Screening and Recording (PSR) との歯周病罹患状態の比較に関する研究

1998 
Periodontalscreeningandrecording (以下PSR) を用いて検診時の歯周病罹患状態をスクリーニングし, アンケート調査により得られた歯周病に対する自己評価との関係について検討を行った。研究は, 某製作所に勤務する者100名 (男74名, 女26名, 平均年齢49.1歳) を対象とした。PSRの測定では, 口腔内を6分割 し診査を行い, それぞれの部位における診査結果を5段階のcodeに分類した。さらにプラークの付着状態をPlaque control record (以下PCR) を用い測定を行った。また, アンケートは, 歯周病関連の症状, 歯周病の指摘を受けたことの有無, 歯周病に対する理解度, ブラッシングの頻度および時間, スケーリングを受けた既往などについて調査を行った。統計的検索は, PSRのcodeとPCRおよびアンケート項目についてx2検定, F検定を用いて行った。PSR全体では, code3を示す部位が多く認められた。さらにPCRの結果においてもcode3, code4で高い値を示し, code1との間に統計的有意差が認められた (p<0.05) 。アンケートの結果では, codeが高くなるに従い, 歯周病関連の症状の有無の割合が高くなる傾向が見られた (p<0.01, p<0.05) 。以上のことよりPSRを用いた歯周病罹患状態の評価が可能であり, アンケート調査との併用が集団的歯周病の早期発見, 早期治療, 患者管理に役立つと思われる。
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