ポリフッ化ビニリデンの電わい (歪) 効果と圧電性

1979 
一軸延伸およびロール延伸したポリフッ化ビニリデン (PVDF) フイルムの電わい (歪) 定数および圧重定数を測定した. 一軸延伸試料は, 熱収縮させることにより非晶配向度の制御を行った. この試料の電わい定数は, PVDFの非晶配向度と比例関係を示す. 赤外二色性の解析より, 600cm-1の非晶域に起因する吸収の二色比は, ひずみにより変化し, 二色比のひずみ変化の値は, 延伸倍率とともに増加する. この挙動は, 重わい定数の延伸倍率依存性と非常に類似している. 更に, 非晶配向モデルを用いて導いた重わいの理論式は, 実験結果とよい一致を示した. したがって, 正の重わい効果の主因は, 非晶鎖の配向変化によるものと考えられる. また高配向試料の圧電率に対する重わい効果の寄与率は, 約50%であることを明らかにした.
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    0
    References
    9
    Citations
    NaN
    KQI
    []