Chemical Compositions of SHIITAKE Mushroom [Lentinus edodes (Berk.) SING.] Cultivated on Logs and Sawdust Substrate Beds and their Relations to Composition of the Substrate

生産地の明かな,シイタケ原木栽培子実体37検体および菌床栽培子実体とその菌床培地19検体を収集し,子実体間の一般成分値ならびに無機質量を比較した.また,菌床成分と子実体成分の相関についても検討を行った.原木栽培シイタケ子実体は炭水化物およびカルシウム,銅,マンガン,水銀の各元素含量が菌床栽培品よりも有意に高く,逆に水分,タンパク質,灰分およびカリウム,リン,亜鉛の各元素では有意に低い結果を示した.菌床栽培シイタケでは培地窒素含量と子実体窒素含量に有意の相関がみられ,これは菌床栽培シイタケ子実体のタンパク質が原木栽培ものよりも高いことを良く説明している.菌床より子実体への無機元素の濃縮はカリウム(3.15倍),ナトリウム(1.68倍),リン(1.21倍),カドミウム(11.58倍)で見られたが,培地と子実体間に有意の相関がみられたのはリンのみであった.カルシウムと鉄は培地からの濃縮は見られなかったが,培地と子実体問で有意の相関がみられた.