LRRK2(PARK8):研究の現状
2013
Leucine rich repeat kinase 2(LRRK2)は常染色体優性遺伝パーキンソン病(PARK8)の候補遺伝子領域内から発見された遺伝子である.LRRK2 はGTPase やキナーゼドメインをもつことから,多彩な機能を有することが予想される.PARK8 患者は,臨床症状および発症年齢,治療薬剤への反応性は孤発性パーキンソン病(PD)と類似するが,病理所見はLRRK2 変異によって多彩な病理像を呈する.これよりLRRK2 はPD 発症機序の上流に位置しており,作用する下流分子によって病態が異なることが予想される.本稿ではLRRK2 によPD 発症機序に関して,LRRK2 の基質分子および相互作用分子,培養細胞または遺伝子改変動物を用いた病態へのアプローチ,さらには最近の話題となる免疫系における役割,およびiPS 細胞を用いた研究に触れながら概説する.
- Correction
- Source
- Cite
- Save
- Machine Reading By IdeaReader
0
References
0
Citations
NaN
KQI