Cytological study of Lymphoepithelioma-like carcinoma of the uterine cervix

2007 
目的 : 子宮頸部リンパ上皮腫様癌 (Lymphoepithelioma-like carcinoma : LELC) はまれな腫瘍で, 若年者に多く, リンパ節転移率が低く, 予後が良好であるとされている. 術前診断として行われる生検では特徴的所見がないが, 細胞診では特徴的な所見が存在するかを検討した.方法 : 当院で1996~2000年の間に子宮頸癌で手術を施行し術後組織診断にてLELCと診断された6例を対象とし, 非角化型の扁平上皮癌症例の細胞像と比較検討した.成績 : 術前に細胞診, 組織診にてLELCと診断されたものはなかった. 癌の細胞像は核クロマチンが細顆粒状に濃染し, 核小体は目立たず, 非角化型扁平上皮癌と区別できなかった. リンパ球の割合も通常の扁平上皮癌と比較して多くはなかった.結論 : 術前に腫瘍表面から採取された細胞像では, 深部の腫瘍先進部にリンパ球浸潤を認めるLELCを推定することは困難であった.
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