Intraoperative imprint cytology in sentinel lymph node biopsy in patients with breast cancer
2007
目的 : 乳癌手術におけるセンチネルリンパ節生検の術中迅速組織診断には, さまざまな問題点がある. 今回われわれは, 術中迅速組織診断の問題点を改善する目的で術中迅速捺印細胞診断の有用性について検討した.対象 : 2003~2005年に当科で術前にN0と診断され乳癌手術を施行された乳癌患者17名.方法 : アイソトープ法および色素法にて同定したセンチネルリンパ節を1.3mm間隔に切断し, 捺印細胞診標本を作製した. 術中迅速組織診, 捺印細胞診 (Papanicolaou染色, 免疫組織染色), PCRについて永久組織診と比較検討した. また, 山陰地方の主要病院にセンチネルリンパ節の術中迅速診断についてアンケート調査を行った.成績 : センチネルリンパ節は42個が同定され, そのうち5個で転移がみられた. 1切片のみの術中迅速組織診の感度は60%であったのに対し, 術中迅速捺印細胞診では感度100%であった. 免疫染色, PCRについても迅速捺印細胞診と同様の結果であった. また, 山陰の主要病院へのアンケートの結果, 乳癌手術を年間20例以上行っている11施設のうち, 術中迅速組織診断において一度に診断できる切片数に制限がないのは3施設のみであった. 一方, 細胞診専門医および臨床細胞士が常駐し多数検体の術中迅速細胞診断が可能であったのは10施設であった.結論 : 術中迅速捺印細胞診は多くの施設で可能であり, 病理医の少ない地域でのセンチネルリンパ節術中迅速診断に有用であると考えられた.
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