The First Recipe for Bukuryo(Hoelen) to the Kampo Formula, Anchu-san-ka-bukuryo.

1997 
『日本東洋医学雑誌』第47巻第2号に筆者の論文「安中散の縮砂の出典」が掲載された。今回は薬価基準にも収載されている安中散加茯苓の茯苓の出典について検討した。製剤メーカーは矢数道明著『臨床応用漢方処方解説』の薬味記載欄に「(多く茯苓5.0を加える)」とあるので, この書に典拠するという。しかし, 明治22年刊の村瀬豆洲著『方彙続貂』には, 局方安中散に茯苓の加味が最も妙であると記載されている。矢数は『漢方の臨床』第2巻第9号「『古今方彙』とその応用に就て」の中で,『方彙続貂』は『古今方彙』を補完しうる書であり, 両者他を共に備えて座右の書としている旨, 記述している。それ故, 矢数は『方彙続貂』のこの記載を熟知していたはずであり,『臨床応用漢方処方解説』の茯苓記載はこれに基づくものと思われる。実際, 筆者の質問に対して矢数の回答もそれを肯定している。結論として, 安中散加茯苓の茯苓の出典は『方彙続貂』である。
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