Effect of Holding Time before Freezing on the Constituents and the Flavor of Frozen Green Soybeans (Edamame)

1988 
枝豆の場合収穫時の品温が高く,収穫から冷凍処理までの時間が長いと品質低下(全糖,アミノ酸,外観)が大きくなる.そこで,開花後30日目の“玉すだれ”を用い,収穫からブランチングまで26℃,相対湿度64~68%で保存し,その時間が品質低下に及ぼす影響を呈味成分含量と官能評価との関連から調べ,収穫からの貯蔵が品質に及ぼす影響を検討した. (1) 糖はスクロースが収穫直後に約3g/100g FW含まれ,時間とともに急激に減少し24時間で半分,48時間後には3分の1に低下した.他に,ガラクトピニト一ルの減少が見られた.遊離アミノ酸は収穫直後に約1.2g/100g FW含まれ, 24時間後80%に減った.呈味性のアラニン含量は0.3g/100g FWと多く, 24時間で3分の2に低下した.グルタミン酸含量は0.2g/100g FWで,時間とともに急激に減少し24時間で2分の1となった.デンプン含量は1.5g/100g FWで,貯蔵中に増加した.タンパク質含量は6g/100g FWで,貯蔵に伴う増加は明らかではなかった. (2) 官能検査では貯蔵に伴い甘味,香り,テクスチャー,総合の評価が低くなった.収穫後8時間までは差がみられなかった.収穫24時間後では3時間後との間に甘味,旨味,香り,総合評価で有意な差が認められた.貯蔵中のスクロース,グルタミン酸含量と,官能検査の甘味,旨味,総合評価間ではいずれの組み合せも高い相関を示した. (3) 2日遅れて収穫した枝豆(開花後32日)は呈味成分含量が若干増した.しかしながら,収穫直後の香りの評価が低く,貯蔵中に香りやテクスチャーの変化は見られなかった.枝豆の品質評価では呈味成分のみならず,香気成分,テクスチャー等も重要である.以上の結果から,冷凍枝豆の場合,収穫後短時間であっても貯蔵の影響が大きいことが明らかとなった.収穫後常温に放置すると10時間で甘味,旨味の低下が識別される程となるため,呈味成分を充分保持した冷凍枝豆とするには,常温では8時間以内にブランチングし冷凍するのが望ましい.
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