Clinical features of temporomandibular joint dislocation in stroke patients

2009 
目的:顎関節脱臼は神経疾患に起因することがあるが,その認知度は低い.今回,脳卒中における顎関節脱臼の臨床像を明らかにし,患者管理に活用するため自験例を検討した. 方法:当センター歯科外来病歴データベースより該当症例を抽出・検討した. 結果:10例の成人脳卒中患者(片麻痺6例,四肢麻痺3例,運動麻痺なし1例)に顎関節脱臼がみられた.脱臼は片側性2例,両側性8例であった.脳卒中発症から12日∼9カ月(平均94.1日)で発症しており,9例は用手整復・外固定で寛解したが,1例は整復手術を要した. 結論:下顎骨を顎関節に引き上げる閉口筋は,咬筋・側頭筋・内側翼突筋であり,これらは核上部では両側支配の三叉神経運動枝に支配される.しかし片側脳卒中であっても閉口筋力が低下することはあり,閉口筋の機能には両側神経支配が揃うことが不可欠である.稀ながら顎関節脱臼が,脳卒中後の閉口筋力低下によることがあり,早期の発見・整復のためこれを銘記する必要がある.
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