Two cases of quadricuspid aortic valve diagnosed preoperatively by echocardiography

2007 
大動脈四尖弁は大動脈二尖弁と同様に大動脈弁機能不全の原因疾患となる先天性弁膜症である. 発生頻度は大動脈二尖弁より少なく稀な疾患である. 今回, 超音波検査により術前に大動脈弁四尖弁と診断し得た2症例を経験したので報告する. 症例1 : 63歳, 男性, ペースメーカー植込み術を受けている. 労作時呼吸困難を自覚するようになり入院した. 心エコー検査の結果, 重度の大動脈弁逆流を認め, 左冠尖と無冠尖の間に副尖を有する大動脈四尖弁であった. 手術で四尖が確認され大動脈弁置換術 (SJM 23 mm) を施行した. 組織像では軽度の線維増生と粘液変性が認められた. 症例2 : 58歳, 女性, 高血圧と気管支喘息のため近医で加療を受けていた. 労作時呼吸困難を自覚するようになり入院した. 心エコー検査の結果, 重度の大動脈弁逆流と大動脈弁狭窄の所見を認めたが, 大動脈弁形態は不明であった. 経食道心エコー検査を施行し, 左冠尖と右冠尖の間に副尖を有する大動脈四尖弁と判明した. 手術で四尖が確認され大動脈弁置換術 (SJM 17 mm) を施行した. 組織像では高度の線維増生と石灰化が認められた. 心エコー検査で大動脈弁膜症の原因を検索する際には大動脈四尖弁の可能性も考慮に入れ慎重に観察する必要がある.
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