Preparation of Chlamydia pneumoniae in roller bottles with high IFUs

2001 
Chlamydia pneumoniae(C. pneumoniae)は,呼吸 器感染の重要な病原体であるが,培養が容易で ないため分離や生物学的性状に関する報告は少な い.そこで,C. pneumoniae 菌体をトリプシン処 理することにより当該菌の感染価が顕著に増大す ることを利用して,遠心を要さない簡便な大量培 養法を検討し開発した. 材料と方法 C. pneumoniae 標準株であるTW-183 株と我々 が臨床材料より分離したKIE-130 株を用い,ま た培養細胞はヒト肺由来HL細胞を用いた.予備 実験の結果より大量培養法としては,以下のよう な方法を用いた(以下静置培養).1×10IFU ml に sucrose phosphate glutamine 液(SPG)で希釈 した C. pneumoniae を超遠心(15,000G 1 時間)し, 上清を吸引除去した.0.1%トリプシン加 PBSを 下記接種量加え,室温 1時間保温した.細胞を培 養し単層を形成させた各群 2本の F25 フラスコ (表面積 25cm,接種量 0.2ml),F150 フラスコ(表 面積 150cm,接種量 1.2ml)およびローラーボト ル(表面積約 6,000Cm,接種量 25ml)にトリプシ ンで処理した菌液を接種した.室温で 30 分間,フ ラスコはシェーカーで振とうし,ローラーボトル はローラーで回転した.35°Cに 30 分間保温した 後,上清を吸引除去し,クラミジア培養用培養液 (10%牛胎児血清,0.5%グルコース,1μg シクロ ヘキシミド加イーグルMEM)を加え 35°Cで 72 時間静置または回転して培養した.C. pneumoniae の回収と IFUの算定は,既に報告した方法を用い た. 成 績 トリプシン処理した 1×10 IFU ml の 2 株の C. pneumoniae を大きさの異なる 3種類の培養容器 の細胞に接種し,72 時間静置または回転で培養し た. Table 1 に示すように,回収された IFUは 2株 ともほぼ近似の値を示した.1×10 IFU ml の 0.2 ml を接種したF25 フラスコからは 2~5×10 IFU ml の菌液が 0.2ml 回収された.F25 フラスコか ら回収された菌液を SPGで 100 倍希釈し,その 1.2ml を F150 フラスコに,またF150 フラスコか ら回収された菌液を同様に 1,000 倍希釈し,その 25ml をローラーボトルに接種し,静置または回転 で培養した.F150 フラスコからは 1~2×10 IFU ml が 1ml,またローラーボトルからは 5~6×10 IFU ml が 25ml 回収された.これらはトリプシン 未処理で同様に行ったものに対してそれぞれ 200 倍,800 倍,5,000 倍であった. 考 察 トリプシンで軽く処理した C. pneumoniae を接 Chlamydia pneumoniae の大量培養法に関する研究
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