Resection of Metastatic Liver Cancer in a Jehovah's Witness Patient: A Case Report

2008 
症例は53歳の女性で, 2006年3月大腸癌術後両葉多発性転移性肝癌にて当科入院となった. 患者はエホバの証人であり, 教義上の理由により同種血輸血やアルブミン製剤使用は拒否された. 転移性肝癌5か所に対して肝切除術を行った. 手術時は術前希釈式自己血輸血650ml, 術中回収式自己血輸血500ml行った. 手術時間8時間43分, 出血量は1,015mlであった. ヘモグロビン濃度, 血清アルブミン値はそれぞれ術前12.2g/dl, 4.1mg/dlであったが, 手術直後8.9g/dl, 2.0mg/dlまで低下した. 術後13日目に軽快退院となった. エホバの証人患者に対する術前インフォームド・コンセントにおいては担当外科医, 麻酔科医が患者と無輸血手術の契約を行い免責証明を交わさなければならない. その際, 医師は安全な手術を行うため, 患者またはその家族へ手術での推定される出血量を述べ, 術前希釈式や術中回収式自己血輸血, またアルブミン製剤の必要性を説得し, その使用の許可をとる必要があるものと考えられた.
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    0
    References
    1
    Citations
    NaN
    KQI
    []