Investigation of the Purification/Concentration Method for Dioxins Analysis by GC-MS and Bioassay

2005 
本研究は, ダイオキシン類を迅速かつ簡易に分析測定できる手法を開発するため, 特徴的な精製カラムと濃縮カラムの2つのカラムからなる前処理法を考案した。今回は, 既報で報告した加熱多層シリカゲルカラム精製法を行った後の煩雑な濃縮操作及び溶媒転溶を自動化するための濃縮カラムの充填剤について検討を行った。その結果, 以下のことが明らかとなった。(1) アルミナ, 活性炭, グラファイトカーボンの3種類の吸着剤はいずれもPCDD/DFs, non-ortho-PCBsを定量的にカラム濃縮が可能であった。(2) 活性炭, グラファイトカーボンはDMSOによる脱着速度が遅かったが, アルミナではトルエン及びDMSOによるダイオキシン類の脱着が容易であった。(3) アルミナは, 活性炭及びグラファイトカーボンに比べ, 高分子の炭化水素化合物の除去効果が高かった。(4) GC-MS法用及び生物検定法用として, 濃縮カラムにアルミナを用いることで, PCDD/DFs, non-ortho-PCBsは高い回収率と精度が得られ, また, 生物検定法に適用させる場合には, 濃縮と同時に精製効果も期待できる。アルミナは, 測定液の高濃縮と精製効果があることからオンカラム濃縮法に適した吸着剤であり, 加熱多層シリカゲルカラム精製法とアルミナ濃縮カラム法を組み合わせることにより, GC-MS及び生物検定法用のための迅速かつ簡便な前処理が行えるといえる。現在までに全自動で最終濃縮/測定液まで調製できる前処理装置は開発されておらず, 本研究において開発した処理方法を装置化することによりダイオキシン類測定の処理コスト及び人為的誤差の低減も期待できる。
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