直腸癌術前化学療法に対するDual‐Energy CTを用いた効果判定の検討

2016 
進行直腸癌の術前治療の効果を正確に知ることは種々の画像診断システムを用いても限界がある。今回,直腸癌の術前化学療法(NAC)に対してdual-energy CT(DECT)を用いて効果判定を行ったので報告する。対象は2015 年9 月〜2016年1 月までに下部直腸癌に対してNACを行った11 例とした。DECT の動脈相におけるNAC後/NAC前のヨード濃度を計算すると,その比が小さいほど病理学的効果判定のGrade が高い結果が得られた(Grade 1a: 1.4,Grade 1b: 0.8,Grade 2:0.4,Grade 3: 0.3)。すなわち,NAC後に血流が低下する症例は病理学的に化学療法が奏効していることが示された。今回の検討で血流の低下とともに病理学的奏効Grade が高くなっていることから,DECT がヨード濃度を介して病理学的効果を予測し得る可能性が示唆された。
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    0
    References
    0
    Citations
    NaN
    KQI
    []