Differences in processing efficiency of response selection between skilled and sub-skilled kendo players

2006 
本研究では, 熟練・準熟練群の大学生の剣道選手における反応選択の処理効率の熟練差を検討した. ここでは, 被験者の技知識を確認して実験条件を設定した. そして, その条件に対する運動技能の獲得度合と, 反応選択の処理効率を検討する2実験課題を実施した. まず, 技能確認実験では熟練差はなく, 条件の低・中難度に対する両群の運動技能の獲得が概ね確認された. 反応選択実験では, 技知識の活用頻度, 時間効率, 技能発揮において熟練差が認められた. 熟練群の思考内容と技知識の繁用は, 予測による能動的な反応選択を多用することを示していた. また, その知識の繁用は, 環境に存在する干渉への耐性を頑健にするように処理機能を向上させる. 一方, 準熟練群は, 処理機能が干渉に対して脆弱であるために技知識を活用することができず, 受動的な反応選択を強いられると考えられた. この採用する処理様相の能動性・受動性と処理機能の頑健性・脆弱性の相違が, 反応選択における時間効率と技能発揮の処理効率の熟練差をもたらしていた. すなわち, 剣道では, 技知識を活用した予測による能動的な反応選択が重要であることが示された. 競技実践者は, 有効な技知識を獲得し, 反応選択でこれを多用する中で, 知識の洗練と処理機能の強化を図るべきである.
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