TWO CASES OF INFLAMMATORY FIBROID POLYP (IFP) OF THE ILEUM PRESENTING WITH BLOODY STOOL AND INTUSSUSCEPTION RESPECTIVELY

2006 
小腸innammatory fibroid polyp (以下IFP)による血便の1例および成人腸重積症の1例を経験したので報告する.症例1: 61歳,男性.血便を主訴に当院受診,上部および下部内視鏡検査では明らかな出血源は不明であった.再び下血し当院受診,貧血を認めたため入院となり,諸検査にて小腸出血を疑った.入院中に再度下血したため緊急開腹術を施行した.術中所見では回腸に腫瘍を先進部とした腸重積を認め,回腸部分切除術を施行した.切除標本では頂部にびらんを伴った有茎性腫瘤を認めた.症例2: 59歳,女性.繰り返す腹痛と便秘を主訴に近医受診,腸炎と診断されたが腹痛が増強したため当院受診.腸重積疑いによるイレウスと診断し入院.保存的治療にて軽快,明らかな病変指摘しえず退院したが,再び便秘,腹痛出現,イレウスの診断で再入院となった.イレウス管造影および腹部CT検査にて小腸腫瘍による腸重積と診断し,開腹手術を施行した.術中所見では回腸に腫瘍を先進部とした腸重積を認め,回腸部分切除術を施行した.切除標本では表面平滑な球状有茎性腫瘤を認めた.病理組織学的検索にていずれの症例もIFPと診断された.小腸のIFPは比較的稀で,そのほとんどは腸重積で発症し,下血での発症は稀である.本疾患は術前および術中での質的診断はきわめて困難で,術後の病理組織学的検索に委ねられることがほとんどである.今回われわれは血便および成人腸重積症でそれぞれ発症した回腸IFPの2例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
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