A Case of Peritoneal Abscess Due to Colon Penetration by a Fish Bone

2003 
症例は88歳女性で, 上腹部痛を主訴に近医を受診した.上腹部腫瘤を指摘され, 大腸癌の疑診で当科に紹介された.腹部CT所見上, 胃, 横行結腸を巻き込む腫瘤を認め, 消化管の悪性腫瘍を疑い, 胃および大腸内視鏡検査を施行したが粘膜に異常はなかった.右膝血腫のため投与された抗生剤で腹部圧痛は軽快し, 腫瘤は縮小した.再度施行した腹部CTで腫瘤内に線状石灰化物を認めた.患者は腹痛発症前に魚の吸い物を摂取しており石灰化物は魚骨片の可能性が強く疑われた.抗生剤を投与し軽快退院したが腫瘤の増大と圧痛を認め再入院した.開腹手術を施行したところ, 横行結腸, 胃, 大網を巻き込む腹腔内腫瘤を認め横行結腸部分切除を行った.腫瘤内には魚骨と思われる異物を認めた.誤嚥魚骨による消化管穿孔穿通はしばしば報告されているが, 本例のように術前に診断しえて待機的に外科的処置がなされた例は稀である.
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