Study on the Color Formation of Polyacrylonitrile and its Co-Polymers
1962
ポリアクリロニトリルをアルカリで処理した場合に起こる着色現象を検討するためにCH3 [CH (CN) CH2] 1-4Hの構造をもった模型物質を使用した。そしてポリアクリロニトリルから誘導された着色体の単位構造と推定される物質を逐次合成した。これらの模型物質をジメチルホルムアマイド中でKOHで処理し, その時の紫外吸収スペクトルの変化を測定した。その結果CH3 [CH (CN) CH2] 2-4Hの場合は環状構造が形成され, CH3 [CH (CN) CH2] 3-4Hの場合には同時に着色を伴うことが認められた。この着色の原因を調べるためグルタロイミド環をもつ誘導体およびグルタロイミジン環をもつ誘導体を合成し, KOHによる着色性, および紫外吸収スペクトルに関して検討した結果, グルタロイミド環はポリアクリロニトリルの着色構造には無関係であるが, グルタロイミジン環をもつ誘導体の合成のときにCH3 [CH (CN) CH2] 3HをNaNH2で処理して得られたオクタハイドロ-2, 7-ジイミノ-3, 6-ジメチル-1, 8-ナフ チリジンがポリアクリロニトリルの着色構造の単位構造構型であると考えられ, ポリアクリμニトリルの着色の原因がナフチリジン環類似構造の形成にあるという従来の仮説を本質的に証明することができた。
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