多発肝転移を伴う胃癌に対し胃切除とS-1および動注用CDDP の動注によりCR となった1 例

2008 
症例: 70歳,女性。5日間続く発熱を主訴に近医を受診し,貧血と高血糖を指摘され当院へ紹介入院となった。上部消化管X 線検査および内視鏡検査で胃中部大弯に1 型進行胃癌を認めた。CT,MRI で右葉に多発転移巣を認めた。リンパ節郭清を伴う幽門側胃切除と肝動注用リザーバーを挿入した。術後S-1(80 mg/day,4 週投与1 週休薬)とCDDP の動注療法(4 週ごと)を開始した。術後2 か月で腫瘍マーカー(CEA,CA19-9)は正常になり,肝転移巣はほとんど認められなくなった。術後8 か月目のCT,MRIではまったく認められなくなり,術後12 か月目のFDG-PET でも異常集積を認めなかった。術後18 か月目の現在もCR の状態が続いている。多発肝転移を伴う胃癌に対し胃切除とS-1 および動注用CDDP 肝動注の著効例を経験したので報告した。
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