Survey of Doctors Changed Their Clinical Specialty from Cardiac Surgery

2012 
第一線で活躍していた心臓外科医が,開業もしくは循環器内科,血管外科に転科するケースを目にする.心臓外科を離れた医師が,なぜ転科したのかを調査し,現在の心臓外科の環境改善に活用すべくアンケートを実施した.心臓外科を一度従事し,その後開業もしくは転科した医師(154名)を対象にアンケートを送付した.返答数56(回答率36%),心臓外科に従事していた平均年数15.4年,転科後の平均年数5.3年であり,35人(65%)が心臓血管外科専門医を取得していた.現在の職種は,一般内科・外科による開業(34%),循環器内科医(20%),血管外科医(16%),一般内科・外科による勤務医(14%),その他(16%)であった.転科した理由は,1.実家などが開業しており,跡を継ぐため(16%),2.経済的な理由(15%),3.人間関係(12%)などであった.75%の医師が「転科後,年収があがった」としている.心臓血管外科専門医を取得した医師の63%が「更新したいが,手術条件など事実上困難である」としている.自由記載では,「自己犠牲による労働が多く,実働にあった給料が支払われていない」「心臓血管外科専門医の更新条件の見直し」という意見が多かった.心臓血管外科専門医の更新に手術経験が必須であり,開業や転科後に更新が困難である.専門医として地域医療や後方支援,後身育成に貢献できる点を考慮すれば,更新条件の緩和は検討に値すると考える.また,心臓外科は厳しい労働環境下において実働に見合う評価がされないという意見が少なくない.心臓外科医の自己犠牲に依存した現況が続けば,術者育成以前に転科する医師が減らず,心臓外科の将来が危惧される.心臓外科医の取り巻く環境の早急な改善が望まれる.
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