Treatments for Pelvirectal Fistula and Its Problems
2002
骨盤直腸窩痔瘻は全痔瘻の0.4~2.9%を占めるといわれるほど頻度の少ない痔瘻である.その急性期の症状は肛門痛,発熱,肛門腫脹,排膿など一般痔瘻と変わらないが,重症感が強い.本疾患は過去に痔瘻手術を受けていることが多く,再発,または複雑痔瘻化して専門医を受診することが特徴である.診断は指診でほぼつくが,坐骨直腸窩から骨盤直腸窩にかけての硬く大きな盤状の炎症性硬結を触知で切れば容易であるが.複雑な瘻孔の走行に関してはTAUS,CT,MRIが有用であり,指針よりも信頼性が高い.膿瘍期ではまず充分な切開排膿・ドレナージを行うことにより,痔瘻の重症度のレベルを減少させることができる.直腸への穿孔も頻度が高い.手術はHanley法に準じて行うが,創は大きく,深く,尾骨を切除することも多いので,治癒には平均3カ月を要し,再発率も20~30%と高い.しかも術後の肛門機能は多少低下する傾向にあるので,筋肉充填や括約筋温存手術を追求すべきである.
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