Cytologic morphology of insulinomas of the pancreas and their histopathologic backgrounds.
1990
悪性の1例を含む6例のインスリノーマについて, その細胞像と組織像を形態学的に比較検討した.細胞像は症例により差違がみられたが, 全体として最も特徴的所見はクロマチンの所見であり, 明るい核質の中に細顆粒状ないし粗大顆粒状の凝縮がみられた.細胞の大小不同の少ない例は上皮様結合を示し, 大小不同のみられる例は細胞異型がより著しく, より散在性であった.組織像との相関をみると, その細胞異型は剥離細胞像と相関を示した.組織構築は, 充実胞巣状, リボン状, 腺腔形成状とそれらの混合型に分類されたが, その組織学的構築と剥離細胞像には直接の相関はなかった.悪性の1例は他の報告例にみられる細胞像とはかなり異なっていた.組織について酵素抗体法によりホルモン産生 (インスリン, ソマトスタチン, グルカゴン) を検討したがインスリンのみ全例に陽性であり, その染色性の程度と剥離細胞像にも相関がなかった.
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