An Elderly Case of Crohn's Disease in Association with Perforation of the Ileum.

1992 
78歳の男性に発症した, 穿孔性腹膜炎を来したCrohn病の1例を報告する.症例は腹痛を主訴に当院内科入院中, 発熱と腹腔内遊離ガスが認められ緊急手術を施行された.開腹時, 混濁した腹水を多量に認め, 明らかな穿孔部位はなかったが回盲部から約80cmの回腸に, およそ20cmにわたり周囲と癒着し腸管壁が肥厚した個所が存在した.黄色のフィブリン膜が付着し明らかに炎症所見をともなっており, 腹腔内洗浄ドレナージに加え小腸部分切除術が施行された.切除標本では縦走潰瘍が散在し, 病理学的に小腸Crohn病と診断された.60歳以上の高齢者Crohn病の頻度は少なく, 穿孔で発症する例もまれである.小腸のみの高齢者Crohn病の予後は比較的良好であるといわれ, 本症例も術後2年を過ぎる現在, 再発の徴候なく外来通院中である.
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