XRD experiments on water confined inside singl‑wall carbon nanotubes

2005 
単層カーボンナノチューブ(SWCNT)は均質壁からなるサブナノメートルの直径を もった1次元的円筒空洞を提供する。このような空洞内の物質はバルクとは異なる性 質を示すと期待される。本稿ではこの微細な空間に閉じ込められた水の構造について 述べる。SWCNT は数十本が束になってバンドル構造をつくるため、そのサブナノ空洞 も規則的に配列している。そのため、標準的手法である回折法によって空洞内部の物 質の構造を調べることが出来る。本研究では、バンドル構造のよく発達した高純度 SWCNT を用いて放射光による X 線回折実験を行った。SWCNT 空洞の1次元性にもかか わらず、気体-液体-固体間で相転移的挙動が観察され、低温相は高圧力下における計 算機シミュレーションが予測したアイスナノチューブ(ice-NT)であると考えられた。 (本稿は、「単層カーボンナノチューブに閉じ込められた水の構造」日本物理学会誌 60(2005)pp736-740 に加筆修正を加えたものである。)
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