「18F」FDG-PETの健康保険適用外悪性腫瘍への適用拡大による医療経済的影響

2008 
我が国の健康保険において,[18F]FDG-PET及びPET/CT(以下PET/CT等)をすべての悪性腫瘍に適用を拡大した場合の医療費への影響を試算した。2004~2006年の3回の全国PET施設アンケート調査から,2008年の年間検査件数は275785件と推定した。同アンケート調査にて得られた,検査料の20%が削減された検査件数の割合と,PETとPET/CTの検査数比率とから,平均検査料を78350円とした。PET/CT等により悪性腫瘍の病期診断が精密化することにより,手術が27%減少すると仮定した。これらの仮定に基づくと,PET/CT等は3164258753円の医療費削減効果があると試算された。熟練した診断医の慎重なPET/CT等読影と,臨床病歴・身体所見・検査結果・他の画像診断,とりわけCT,とを総合的に判断して悪性腫瘍病期診断をいっそう正確なものとし,この病期診断に基づいて合理的な治療方針を決定することが,医療の質の向上と医療費節約に重要である。
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