Changes in sugar and free amino acid concentrations during the development of broad bean (Vicia faba L.) seed and their effects on taste.

2009 
生食用ソラマメの食味品質に対しては,呈味成分として糖類および遊離アミノ酸が関与していると考えられるが,それらの登熟過程における詳細な量的変化ならびに食味との関係については不明である.本研究において我々は未熟種子の登熟過程におけるそれらの量的推移を調査するとともに,食味に及ぼす影響について明らかにした.栽培品種2品種(‘あまえくぼ’および‘打越一寸’)を慣行により栽培し,開花後35~55日の間に5日間隔でサンプリングしたものを分析に供試した.分析した糖類のうちフルクトース,グルコースおよびスクロースは年次間差はあったが,開花後35~45日で最も高い測定値を示した.マルトースは期間をとおして含有率の有意な変化が確認できなかった.またラフィノースは50日目にピークを迎えた.一方,スタキオースとベルバスコースは55日まで一定の漸増傾向を示した.含有率から判断すると,糖類の中で食味に大きく影響を及ぼすと考えられるのはスクロースのみで,他の糖類については食味に影響を及ぼす量的レベルの含有量ではなかった.遊離アミノ酸については,食味に影響を及ぼすと思われる遊離アミノ酸の多くが登熟に伴い開花後45~50日でピークを迎えた.また含有率と甘味・旨味に対する刺激閾値を考慮すると,遊離アミノ酸の中で特に食味に影響を及ぼすと考えられるのは,GluとAlaであった.官能検査においては開花後45日に収穫したものが最も評価が高かった.これらの結果から判断すると,生食用ソラマメの呈味成分に基づく収穫適期は開花後45日前後であることが示唆された.
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