Splicing mutations in two Alport patients: Difference in two tissues.

1994 
昨年スプライシング異常と思われる2症例を本学会で報告したが,今回はこれらの患者について,さらにmRNAレベルでの解析を行った。まず患者末梢白血球よりmRNAを抽出し,逆転写酵素を用いてcDNAを作製した。このcDNAを鋳型にnested PCR法を用いて変異部近傍領域を増幅し,塩基配列決定を行った。症例1ではエクソン内のcryptical siteを利用し,異常なスプライシングをおこしていることがわかった。一方,症例2ではスプライシング異常を認めなかった。そのため症例2についてはさらに培養皮膚線維芽細胞のmRNAを解析した。線維芽細胞は末梢白血球と異なり,変異部に隣接するエクソンのスキッピングであることがわかった。mRNAの発現には組織特異性があると考えられた。
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