A case of primary leiomyosarcoma of the liver in a 15-year-old man.
2000
背景:小児肝に発生したまれな平滑筋肉腫の1例を経験したので, 術中捺印細胞診像を中心に病理所見, 免疫所見, 電顕所見を加え報告する.症例:15歳の男児で上腹部痛を主訴に来院.腫瘍は肝左葉に11cm×12cmの結節性病変としてみられ, 腫瘍割面は灰白色充実性で一部に出血像が認められた.術中捺印標本上の腫瘍細胞量は豊富で, それら腫瘍細胞は比較的異型に乏しい紡錘形細胞の束状出現を主体に一部散在性に異型の強い巨細胞や核内封入体形成細胞が混在して認められた.核分裂像, 壊死像はほとんど認められなかった.また肝周囲のリンパ節に転移が認められ, その細胞像は肝のそれと全く同様の所見を呈した.免疫化学的染色において腫瘍細胞はVimentin, Desmin, α-smooth muscle actin (α-SMA) に陽性を示し, なかでもα-SMAは紡錘形細胞に選択的陽性を示した.組織学的には好酸性の紡錘形細胞質を有する腫瘍細胞が交錯する像がみられた.なお, 周囲には多数のリンパ球の浸潤があり, ほとんどがTcel1マーカーに陽性を示した.電顕ではdensebodyと基底膜様物質の存在を認めた.結語:総合的所見より平滑筋肉腫と診断されたが, 術中捺印細胞像でも比較的特徴的な細胞像を呈しており, 推定可能な症例であったと考える.
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