直腸癌肝転移に対して放射線療法によりCR となった1 例

2008 
患者は60 代,男性。2005 年4 月前医にて直腸癌に対して腹腔鏡下低位前方切除術を施行。病期診断は,中分化腺癌,ly0,v0,mp n(−)P0 H0 M(−),stage I であった。術後補助化学療法は施行せずに経過観察となっていた。2005 年10 月超音波検査および腹部CT にて肝転移再発と診断され,加療目的に当院を受診。腹部CT では肝S7 に30 mmの結節影を認めた。PET-CT では他部位に遠隔転移は認めなかった。手術もしくは化学療法を勧めるもこれを拒否。根治的放射線療法の方針とし三次元原体照射(10 門),60 Gy/10 Fr/10 日間を施行した。放射線療法終了後1 か月後のCT にて腫瘍径はφ17 mmと縮小を認め,以降も病変は縮小し照射終了後19 か月目には画像上CR となった。放射線療法施行後25 か月間無再発生存中である。直腸癌肝転移再発についての肝放射線療法が有用である可能性が示唆された。
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