A case of precursor T-lymphoblastic lymphoma diagnosed with fine needle aspiration cytology of pleural fluid.

1998 
胸水の穿刺吸引細胞診が有用であった前駆Tリンパ芽球性リンパ腫 (Precursor T-lymphoblastic lymphoma, T-LBL) の1例を経験したので報告する.症例は42歳, 男性.平成7年8月, 顔面浮腫と労作時呼吸困難を主訴に来院, 諸検査にて縦隔腫瘍が疑われたが, 胸水の免疫細胞化学とリンパ球表面マーカー解析でT-LBLと診断された.腫瘍細胞は円形から類円形の核を有し, 微細クロマチンが増量, 一部の細胞には核縁の切れ込みもみられた.免疫細胞化学ではMT-1 (CD43), CD3が陽性, L-26 (CD20), EMAがともに陰性であった.フローサイトメトリーによる表面マーカー解析ではCD2, CD5, CD7が高い陽性率を示した.診断後ただちに化学療法を施行し, いったんは完全寛解となったが, 平成8年8月定期検診で頸部リンパ節腫脹を認め再入院, リンパ節生検にて再発が認められた.リンパ節摘出材料で行った免疫組織化学と表面マーカー解析も, 胸水の検索結果とほぼ一致していた.本症例のごとく, 表在リンパ節を触知出来ない悪性リンパ腫症例においては, 穿刺吸引材料による細胞学的検索, 免疫細胞化学, および表面マーカー解析を積極的に行うことが診断上特に肝要であると思われた.
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