A case of cystic hygroma in the parotid gland of an adult

2010 
リンパ管腫は胎生期における原始リンパ嚢の遺残組織より発生する。90%が2歳までに発症し,成人になって本症を認めることは稀である。今回われわれは,成人の耳下腺から発生したリンパ管腫症例を経験したので,若干の考察を加えて報告する。症例は,64歳男性。主訴は右耳下部腫脹。1年前より右耳下部の腫脹を自覚していたが,放置していた。他科受診時に指摘され,精査,加療目的に2008年11月20日初診となった。既往歴は45年前,窓ガラスに右顔面を強打し,血腫を形成した。初診時現症は右耳下腺に3cmの可動性のある軟性無痛性腫瘤を触知し,顔面神経麻痺は認めなかった。CT,MRIでは右耳下腺に境界明瞭,内部均一な隔壁構造を有する円形嚢胞性腫瘤を認め,耳下腺嚢胞性病変を疑い,2009年3月12日全身麻酔下右耳下腺部分切除術を施行し,現在,再発は認めていない。成人の耳下腺に発生した嚢胞性腫瘤の鑑別として,本疾患も考慮する必要があると考えられた。
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