Three cases of idiopathic pulmonary alveolar proteinosis.

2003 
背景:特発性肺胞蛋白症は, 肺胞腔内に脂質を含む蛋白様物質の沈着がみられる原因不明のまれな疾患である. 今回, われわれは, 特発性肺胞蛋白症と診断された3例を経験したので, それらの気管支肺胞洗浄 (BAL) 液の細胞所見および経気管支肺生検 (TBLB) の組織所見について報告する.症例:年齢は48~50歳ですべて男性. いずれも自覚症状はなく, 健診にて胸部異常陰影を指摘され, CTにて肺胞蛋白症が疑われた. BAL液の細胞所見としては, すべての症例に微細顆粒状物質とともに大小さまざまな顆粒状物質が多量にみられ, 2例では非常に厚みのある境界明瞭な球状体が観察された. TBLB標本では, 肺胞蛋白症として矛盾しない組織像を示していた.結論:肺胞蛋白症の診断および治療にはBALがきわめて有用であり, 早期発見・治療により良好な臨床経過が期待される.
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