Hepatocellular carcinoma and α-fetoprotein

1975 
原発性肝細胞癌の血清AFP低値例は,肝癌診断上のみならずAFP産生機序からも興味深い.そこで,原発性肝癌123例をAFP 400ng/mlをもって低値群と高値群に分け,臨床的,病理学的に比較検討し,さらに微小肝癌8例についても言及した.AFP低値群におけるAFPの経時的変動はほとんどなく,AFP低産生肝癌と考えられる症例が多かった.HB抗原は低値群22例中17例(77.3%)高値群101例中47例(46.5%)に陽性で,低値群に高率であった(p<0.05).組織学的に比較的よく分化した肝癌に低値例が多かった.平均生存期間は低値群が約32週,高値群は約23週で,化学療法例においては低値群が約34週,高値群は約30週で,いずれもAFP低値群の生存期間が長かった.日虫症合併肝癌のAFPは,低値を示す傾向があった.限局性微小肝癌2例がAFP高値(MO法陽性)を呈し,AFPによる肝癌早期発見の可能性があることを示した.
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