乳腺小腫瘍における超音波誘導下穿刺吸引細胞診“Hand-Free method”の有用性

1995 
1988年4月から1993年3月までの間に当施設にて乳腺超音波誘導下穿刺吸引細胞診を施行し組織診断の確定した178例を対象に, 従来法 (77例) とわれわれが独自の工夫を加え考案したHand-Free method (101例) の細胞診断率を比較した. 正診率は従来法の85.7%(66/77例) に比べHand-Freemethodでは91.1%(92/101例) と高率であった. またTNM (日本乳癌研究会修正) 分類1) におけるT1 (最大腫瘍径2.0cm以下の癌) 以下の症例で両法の正診率は, それぞれ50.0%(4/8例), 93.8%(46/49例) でありHand-Free methodで高率を示した. さらにTO (腫瘤を全く触知しない癌) およびTis (組織学的非浸潤癌およびPaget病) 症例において従来法では確診不能であったのに比べHand-FreemethodではTO症例が80.0%(8/10例), Tis症例は100.0%(2/2例) であり, 小腫瘍における穿刺的中率および細胞診断率の向上に有用であった.
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