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4 石綿(アスベスト)肺

2006 
石綿(アスベスト)は鉱物として繊維状であるのみでなく,耐熱性,耐摩耗性などの優れた性質をもち耐火建材,屋内配管の断熱材,火気を嫌う造船,ブレーキライニングなどに広範かつ大量に使用されてきた。しかし,同時に石綿の細かい繊維の吸入によって呼吸器系を主とする健康障害が多発することも知られてきた。最近問題となっている石綿曝露による健康障害でおもに取り上げられているのは,比較的低濃度の環境曝露で発生する胸膜中皮腫と肺癌の増加である。また石綿曝露の指標となる胸膜プラークも注目されている。しかし,石綿輸入量の増加し続けた時期にも労働環境は改善し,「じん肺」としての「石綿肺」は減少した。最近では,まれな疾患となっている。石綿肺は石綿による間質性肺炎と考えられるが,原因不明の間質性肺炎(UIP)と比べても肺癌,胸膜病変の合併が多い,進行も早いなどの特徴がある。
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