A Case of IgG4-related Sclerosing Cholangitis with Intrahepatic Bile Duct Stricture Mimicking Cholangiocarcinoma

2012 
症例は62歳の男性で,健診でγ-GTPのみの高値を指摘され近医を受診した.外側区域に限局した肝管の拡張と左胸膜の肥厚を認め,アスベスト暴露歴もあり当院紹介となった.精査から,肝内胆管癌および悪性中皮腫の疑いで,まず腹腔鏡補助下肝左葉切除を施行した.病理組織学的に悪性所見はなくIgG4陽性の形質細胞浸潤を認め,IgG4関連硬化性胆管炎と診断した.一方,胸膜生検組織に悪性所見はなく,線維性の間質を背景にIgG4陰性の炎症細胞浸潤を認めた.結石を伴わない限局性肝内胆管狭窄が良性疾患であることはまれで,多くは肝内胆管癌をはじめとした悪性疾患である.またIgG4関連硬化性胆管炎に胸膜病変が合併したという報告はないが,唾液腺炎,後腹膜線維症,自己免疫性膵炎など種々の臓器に線維化を伴う炎症を来すことが報告されている.今回,肝内胆管癌の疑いで肝左葉切除をしたところ,IgG4関連硬化性胆管炎であった1例を経験したので報告する.
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