[Statistical analysis of post-stroke patients in a rehabilitation institution].

1991 
リハビリテーション専門病院における脳卒中後遺症患者について調査, 検討をおこなった. 対象および方法は, 山口リハビリテーション病院入院中あるいはすでに退院した脳卒中後遺症患者312例 (男200例, 女112例, 平均年齢65歳) について発症から入院までの期間, 入院期間, 入院前にいた所 (入院前), 退院先, 入退院時 Barthel index を調べた. その結果, 発症から入院までの期間は平均433日, 入院期間は244日であった. 約半数が総合病院からの転院患者で, 退院患者225例のうち約2/3が自宅復帰していた. 入院時の Barthel index は平均59点であり, 退院時の Barthel index は平均76点であった. 入院時年齢別の検討では, 高齢になるにつれて自宅退院率が低くなり, 特に80歳以上の群は他の群に比べ自宅退院率が有意に低かった. 退院先別の検討では, 自宅退院者は他の群に比べ, 入院時および退院時 Barthel index が有意に高かった. 入院期間別の検討では, 入院期間が短い群ほど入院時 Barthel index は有意に高く, 退院時 Barthel index に関しては, 入院期間が2年以上の群は2年以内の各群に比べ, 有意に低かった. 従来, 退院時 Barthel index が高いことが自宅退院の重要な条件であることは報告されているが, 今回の調査では自宅退院者は退院時 Barthel index のみならず入院時 Barthel index も他の群に比べ有意に高く, また入院時 Barthel index が高いほど入院期間が有意に短かった. 以上より, リハビリテーション専門病院入院の時点で, 年齢, 機能障害の大きさ, 合併症の大きさ, handicap などともに入院時 Barthel index を参考にして脳卒中後遺症患者のゴール, 訓練プログラムを設定し, リハビリテーションをおこなっていくことが重要である.
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    0
    References
    3
    Citations
    NaN
    KQI
    []