DRUG RESPONSE ASSAY USING MULTICELLULAR TUMOR SPHEROIDS

1996 
in vitro の抗癌剤感受性試験材料として一般的に広く用いられているのは単層培養細胞である。しかしながら単層培養細胞は二次元的空間で平面上を増殖するので薬剤に対する感受性が高く評価され, 臨床成績との相関に問題がある。頭頸部癌は固形癌であるので, その感受性試験材料としては固形のモデルが理想である。多細胞スフェロイドの特長は1) 三次元的な細胞の結合。2) 細胞間の結合組織としてラミニン, ファイブロネクチン, ヒアルロン酸, コラーゲン等の物質を含む。3) 中心部に低酸素状態の細胞を含む。4) 構築された細胞の細胞周期が異なる。などがあげられる。これは, 固形癌の細胞特性を反映しており, 本法を用いた成績は, より臨床に近いものとなる。本法における特長は, 利点として1) 安価である, 2) 再現性に富む, 3) 薬剤接触時間が自由に設定できる, 4) 併用療法の検討が出来る。欠点は1) 評価に時間がかかる, 2) 技術を要す, 3) 臨床材料からの作成が制限される, などである。個別化への展望は, 臨床材料から如何に効率よく短時間で多細胞スフェロイドの作成が出来るかにかかっている。多細胞スフェロイドの作成に約1ヶ月かかると, 薬剤の評価をして直ちに臨床応用する事が難しい。このあたりが今後の課題である。
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    11
    References
    0
    Citations
    NaN
    KQI
    []