Clinical significance of ST-segment deviation in acute inferior infarction

1996 
右冠動脈 (ROA) 閉塞の急性下壁梗塞のST偏位を, RCA潅流域の広さと閉塞部位から検討した.発症6時間以内のROA閉塞による初回下壁梗塞59例を冠動脈造影 (OAG) で閉塞部位が右室枝より近位の27例と遠位の32例に分類し, 再疎通前の心電図からΣST上昇 (II・III・aVFのST上昇の和) , ΣST低下 (V1-4のST低下の和) を, OAG所見からROA潅流域を示すWongらのangiographic distribution soore (AS: ROAが潅流する後下壁領域の割合) を算出した.両群でAS, ΣST上昇に差はなかったが, ΣST低下は近位群が遠位群に比し小であった (P<0.01) .ΣST上昇は両群でASと相関するが, ΣST低下は遠位群でのみAS, ΣST上昇と相関した (p<0.Ol) .ΣST上昇≧0.8mVはRCA潅流域が大きい例 (AS≧0.5) の判別に有用であった (感度89%, 特異度86%) .またΣST低下/ΣST上昇≦0.5は近位群の判別に有用であった (感度85%, 特異度78%) .急性下壁梗塞では, ΣST低下とΣST上昇の両者からRCA潅流域および右室枝閉塞の予測が可能であると考えられた.
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