腎シンチグラフィ用放射性医薬品としての99mTc-gluconateと99mTc-DMSの比較
1976
腎シンチグラフィ用として開発された99mTc-gluconateおよび99mTc-DMSについて, 実験的, 臨床的に比較検討を行った。99mTc-gluconateは比較的早期に腎に集積し, その後, 速やかに減少したのち一定の分布を示した。早期の集積は腎盂, 腎胚などの尿路に著明であり, そののち皮質への集積がみられた。24時間の尿中排泄率は75%であった。一方, 99mTc-DMSは徐々に腎へ集積し, 時間とともに増加する傾向があり, 腎皮質への分布が主体であった。24時間の尿中排泄率は36%であった。臨床的に99mTc-gluconateは水腎症などの診断には有利で, 99mTc-DMSは高度の腎機能障害者でも時間をおいて検査すると良い像が得られる利点があると思われた。しかし, いずれの99mTc標識化合物でもなんらの副作用を認めることなく, 腎シンチグラフィ用放射性医薬品として有用であった。
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