メシル酸イマチニブが著効した肝転移を伴う胃原発gastrointestinal stromal tumorの1切除例

2005 
症例は74歳の男性で, 平成15年1月より食欲低下を自覚し, 近医を受診. 消化管内視鏡検査にて胃体上部に潰瘍を伴う隆起性病変を指摘され, 当科へ紹介入院となった. 当科での内視鏡下生検にてgastrointestinal stromal tumorと診断された. 腹部CTにて多発性肝転移が疑われたため根治切除不能と判断し, メシル酸イマチニブの投与を開始した (400mg/日). 投与18週間後には原発巣は縮小率53%, 肝転移巣は不変であったが, 間質性肺炎を認めたため内服継続は困難と判断し, 噴門側胃切除術と肝後区域切除術を行った. 病理組織学的には原発巣と肝転移巣にわずかな腫瘍細胞の残存が認められるものの大部分が硝子化を伴った線維性組織に置換されており, 化学療法の効果と考えられた. 術後6か月目に肝転移再発を認めたが, メシル酸イマチニブを再投与し嚢胞化を認め, その後新たな再発なく外来経過観察中である.
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