A Case Report of Acquired Hemophilia due to the Inhibitor Against Coagulation Factor VIII after Esophagectomy for Esophageal Cancer

2010 
症例は55歳の男性で,食道癌に左開胸開腹下部食道噴門側胃切除(well diff. adenocarcinoma, Ae, 10 mm, T1aMM, n0, M0, stage 0)を施行した.周術期に出血傾向はなかった.術後53日目(53 POD)右股関節が腫脹,その後右背部も腫脹してきたため64 P0D当院を受診した.Hb 7.5 g/dlと貧血を認め緊急入院となった.CTで右腸腰筋から右股関節,背部の筋肉内に広範な出血を認めた.PTが軽度,APTTが高度に延長していた.輸血,FFPで経過を観察したが出血は持続,71 POD血管造影にて塞栓術を行った.しかし,貧血は進行,第VIII凝固因子活性が1%以下と判明したため全身疾患を疑い転院となった.精査の結果,第VIII凝固因子インヒビターによる後天性血友病であり,第VII凝固因子製剤によるBy-pass療法とステロイドで軽快した.消化器癌術後の凝固因子インヒビターによる出血はまれな疾患であるが,重篤な結果を招くこともあり,本疾患に対する認識と迅速な対応が必要であると思われた.
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