A CASE OF ADVANCED COLONIC CANCER CONCOMITANT WITH TUBERCULOUS MESENTERIC LYMPHADENITIS

2001 
腸間膜リンパ節結核を合併した進行大腸癌で,癌のリンパ節転移との鑑別を要した1例を経験したので報告する.症例は59歳,男性.進行大腸癌の診断で当科に入院した.術中,上腸間膜動脈および腹部大動脈周囲に径10~20mm大の多数のリンパ節が数珠状に累々と腫脹していた.漿膜面に癌腫の浸潤を認めたため,癌のリンパ節転移と診断した.根治手術困難と判断し,第1群リンパ節を含む結腸右半切除術を施行した.病理組織学的には,進行大腸癌であったが,リンパ節腫大は癌の転移によるものではなく結核によるものであった.腸間膜リンパ節結核が進行癌に合併した場合には,その形態学的特徴から癌のリンパ節転移と誤診される危険性があり,両疾患に対する適切な治療機会を逸する可能性がある.両疾患を肉眼的に鑑別する事はきわめて困難であり,術中迅速病理を含めた正確な診断が肝要であると思われた.
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